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毎月分配型投資信託が損するしくみ

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投資家から絶大な人気を得ている“毎月分配型”の投資信託。 いったいこの毎月分配型の何がそんなに魅力的なのか。いろいろ調べていくうちに、とんでもない事実が明らかになりました(汗”)

毎月分配型投資信託のしくみ

毎月分配型の投資信託とは、文字通り“毎月”分配金がもらえる投資信託です。これだけ聞くと、「毎月お金がもらえてお得!」と考えがちですが、その分配金は運用資金から支払われています。つまり、自分が投資信託を購入するときに支払った代金の一部が戻ってきているだけなのです(もちろん運用で利益が出ていれば、その利益から分配金の一部、もしくは全額が支払われます)。

そして、その影響で運用資金が減ってくると、分配金の額も減ることになります。これは最も基本的なしくみですが、最も多くの誤解が生まれている部分ではないでしょうか。

高利回りの正体(1)

毎月分配型の投資信託の販売時に、よく「高利回り」がウリ文句に使われますが、実はこのとき使われている数字って、「投資資金に対する年間の分配金の割合」だったりするんですね。つまり、100万円を投資して年間で12万円の分配金(毎月1万円の分配金)が出る投資信託を「利回り12%」の商品と言ってる場合があるのです(このとき使用される分配金は、当初設定されたもので、将来も保障されているわけではありません)。

一般的に、「利回り12%」という言い方をされれば、投資資金、たとえば100万円が1年後に112万円になっていると思ってしまいます。そして、それが永久に続くものと考えてしまいますよね。このように、営業マンのセールストークで勘違いをして購入した方も多いようです(汗”)

高利回りの正体(2)

また、上記のような分配金ベースでなく、収入ベースでの高利回りをウリ文句として使っている場合もあります。よくあるのが、「通貨選択型の高利回り債券」のもので、これは「投資資金に対する債券から得られる配当と選択通貨から得られる金利の割合」のことを言っています。

※選択通貨から得られる金利は、厳密に言うと、その投資対象となる資産の通貨の金利との差となります。たとえば、選択通貨がブラジルレアルで、投資対象となる資産の通貨が米ドル建ての場合、「ブラジルレアル金利-米ドル金利」が金利収入となります。

もちろんこの収入ベースの利回りも、投資資金が1年後に必ずその利回り分増えることを保障しているわけではありません。債券から得られる配当は変わりませんが、債券自体の価格は変動しますし、選択通貨の金利や為替レートも変動します。そして、“高利回り・高金利”になるほど、その変動幅(リスク)は大きくなっていくのです。

毎月分配型投資信託が損しやすい理由

これまで見てきたように、毎月分配型の投資信託は多くの誤解から、結果的にその人気を得ています。その誤解は別として、本当に優れた商品であれば、それでもこの記事を書くことはなかったかもしれません。しかし、この毎月分配型の投資信託は根本的に損をしやすい商品なのです。

まず、しくみが複雑なことから、売買手数料や保有コスト(信託報酬)が高くなっています。購入するだけで、投資資金の3%近くを支払わなければならないものが多々あります。毎月分配型であれば、購入してから1か月ほどで分配金をもらいはじめることになります。この分配金は、もともと自分が購入時に支払った代金の一部で、すでに3%も目減りしているのです。本来であれば、じっくり運用してもらい、その“目減り分以上”の利益を稼いでもらいたいところですが、この毎月分配型はそれをみずから放棄しているのです。

また、それが嫌で分配金を再投資したとしても、投資信託の利益から出された分配金に関しては一度税金が引かれてしまうので、それだったら最初から分配金をあまり出さない投資信託を購入する方が良いのです。また、運用してもらっている間に支払うコスト(信託報酬)が高くなっているため、運用で利益を出すこと自体がむずかしくなっています。

以上の理由から、私は毎月分配型の投資信託を購入しようとは思いません。金融商品の販売会社は、手数料や信託報酬が高いほど利益を得られますので、たくみな話術で購入を積極的にすすめてきます。ご注意ください(汗”)

運用にかかるコストが低い投資信託

売り手の目線に立った投資信託ではなく、個人投資家の目線に立って『良い投資信託』を集めたものに「投信ブロガーが選ぶFund of the Year」というものがあります。毎月分配型のような高い利回りなど目を引くものはありませんが、コツコツと資産を育てていくという目線で見ると、魅力的なものがあります。


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