PC表示スマホ表示

積立NISAを現行NISAと比較、そのメリット・デメリットをチェック

積立NISAのイメージ

投資信託や株の運用によって生まれた利益にかかる約20%の税金、それが0%になるのがNISAです。この制度自体は2014年からスタートしていますが、2018年1月より新たに『積立NISA』が作られることになりました。このページでは、積立NISAがどのような制度なのか?現行のNISAと比較してどのような違いがあるのか?そのメリットやデメリットについて見ていきます。

(当ページに掲載している情報は2017年4月時点のものです。今後制度改正によって、内容が変更される場合もあります。)

現行のNISAと積立NISAを比較

  現行NISA 積立NISA
年間に投資できる額 120万円まで 40万円まで
非課税で運用ができる期間 5年間(ロールオーバーを利用して最大10年間) 20年間
投資できる商品 株・投資信託 投資信託
(投資できる商品に条件ができる予定)
資産の途中引き出し いつでも可能

積立NISAは、現行のNISAと比べてより長期的に安定的な資産形成をすることを狙った制度です。特徴的なのは、年間最大40万円を20年という長期に渡って非課税で運用できる点です。現行の『年間120万円まで』と比較すると、ちょっと額が少なく感じるかもしれません。しかし、毎年40万円いっぱいまで非課税枠を活用すると、非課税投資総額は最大800万円です。(現行NISAでは、非課税投資総額は最大600万円)

積立NISAもう1つ特徴的なのは、投資できる商品が限られるという点です。現行のNISAは『』『投資信託』を買うことができますが、積立NISAは現状『投資信託』に限られています。また、詳細は決定していませんが、積立NISAで買える投資信託は長期投資に向いているもの(信託期間が一定以上ある、毎月分配型でない)などの制限がつく予定だそうです。

積立NISAは現行のNISAと併用ができません

今後積立NISAが始まるということで、『じゃあ2018年からは120万+40万で、年間160万円が非課税で運用できる!!』と考えた方も多いと思います。しかし、積立NISAは現行のNISAとの併用ができません。今後NISAを利用する場合は、どちらかを選ぶ必要があります。

投資信託を長期で積み立て、資産を作りたいという方は、2018年から始まる積立NISAは役立つ制度になりそうです。ただ、投資信託だけでなく株でも投資がしたい方は、現行のNISAを活用するのが良さそうです。

積立NISAのメリットとデメリットをおさらい

メリット

  •  ・積立NISAは、現行NISAと比較して長い期間非課税で運用ができる(20年間)
  •  ・非課税投資額が最大800万円まで拡大(現行NISAは最大600万円)

デメリット

今後、現行のNISAをめぐる環境も変化しそうです

また、確定事項ではありませんが、NISAについては以下のような制度の変更案が出ています。

  •  ・NISAと積立NISAの一本化を検討。
  •  ・現行NISAで、非課税期間終了後のロールオーバーについて。現在は120万円を上限に次の非課税枠への移行ができるが、今後は120万円の上限を撤廃することを検討

NISAは運用期間が5年間に限定されています。しかしロールオーバーを使うことで、5年の運用期間が終了した後も、引き続き5年間だけ運用を継続できます。

ただ、今までロールオーバーできる金額は120万円までした。『今後も成長するかもしれない』商品を、部分的に売却する必要があったのです。しかし、この上限撤廃が実施されれば、NISAを利用した資産形成のボトルネックが解消されます。

金融庁が発表した積立NISAの対象となりうる投信の基準

積立NISAの基準の当てはめ

金融庁「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」(第2回)事務局説明資料より

3月30日、金融庁は「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」(第2回)において、金融庁は、積立NISAで運用できる投資信託の基準を出しました。また、その基準を既存の投資信託に対して当てはめると、どれだけの本数が残るかという資料を出しています。

その資料によると、現在販売されている公募型の投資信託5,406本のうち、株がメインの投資先となる投資信託は3,088本。そこからさらに積立NISAの選定基準でふるいにかけると、インデックス型・アクティブ型双方の投資信託で残るのは約50本。これは、現在販売されている公募型の株式投資信託の1%にも満たないのだそうです。

アクティブ型投信(2,707本)の選定基準

  1.  ・5年以上存続:(長期で資産形成ができる商品である)
  2.  ・存続年数の3分の2以上で資金流入超過
     (テーマ型投信のような一時的なブームに乗っかった商品でない)
  3.  ・純資産50億円以上:(資産の少なさで運用停止にならないような商品である)

→以上の要件を満たす投信は約130本


インデックス型(381本)・アクティブ型(約130本)共通の選定基準

  1.  ・信託設定期間が20年以上:(長期で資産形成ができる商品である)
  2.  ・毎月分配型でない:(複利効果を生かして資産形成ができる商品である)
  3.  ・デリバティブでレバレッジをかけない:(TOPIX2倍などのリスクの高い商品でない)
  4.  ・信託報酬が一定割合以下、かつ販売手数料が無料
     (運用にかかる手数料で、資産形成の足を引っ張らない商品である)

以上の選定基準に合致する投資信託は約50本

QUICK資産運用研究所が積立NISAの投信を予想

この発表を受け、QUICK資産運用研究所が上記のデータなどを元に、積立NISAの対象となる投資信託を独自に推測しています。

一般的にアクティブファンドは、インデックスファンドに比べて販売手数料や、運用管理費用(信託報酬)が高く、長期の資産形成には向かないというイメージがありますが、ここに残ったファンドの運用管理費用は、どれも1%台前半に設定されています。

また、ニッセイ日本株ファンドを除く4つのファンドは、『独立系投信』『直販型投信』などと呼ばれ、自社で投資信託の運用から販売までを手がけています。合わせて大手金融機関グループにない独自の投資哲学に基いた資産運用が行われています。また、どのような形で運用をしているのか、誰が運用をしているのかなど積極的な情報開示が多いのも、これらの共通する特徴です。

ひふみ投信スクリーンショット

関連記事

ひふみ投信・ひふみプラス、TOPIXを上回る成績を出すアクティブファンドの特徴を知る


インデックスファンドで残っているものは『たわらノーロード』『<購入・換金手数料なし>』『iFree』 など、運用にかかる手数料を低く抑えたインデックスファンドシリーズなどが入っています。

以上のファンドはあくまでも推定なので、正式に積立NISAの対象商品と決まったわけではありませんが、今回の金融庁の発表は、積立NISAの将来図を予想できる注目すべき情報だと思います。

積立NISAはどんな方におすすめな制度か?

さて、積立NISAはどんな方におすすめの制度なのでしょうか?少額からコツコツと運用をしたい方(投資初心者)向けの制度になるのではないかと考えています。NISAは非課税で資産運用ができる制度ですが、長期で資産運用をしたい方には、この制度改正はありがたいと思います。

積立NISAと個人型確定拠出年金:イデコを比較

NISAと同じく、運用益を非課税で受け取れる制度に確定拠出年金があります。この制度は、投資信託などを積み立て、老後の年金を作る制度です。運用益が非課税になるのは同じですが、それぞれの制度で大きく異るのは、運用期間です。確定拠出年金は、あくまでも年金を上乗せを目的とした制度で、原則60歳まで資金を引き出すことができません。5年、10年後に使うお金の運用には向いていません。また運用できる商品も異なり、確定拠出年金の方が運用できる商品の幅が広いです。

  積立NISA 個人型確定拠出年金
年間に投資できる額 40万円まで 14万4,000円~81万6,000円
非課税で運用ができる期間 20年間 60歳になるまで
投資できる商品 投資信託
(投資できる商品に条件ができる予定)
預金・投資信託・保険
資産の途中引き出し いつでも可能 原則60歳になるまで不可
idecoのイメージ画像

関連記事

個人型確定拠出年金制度(iDeCo:イデコ)を活用しよう!

NISAも個人型確定拠出年金も、運用にかかる利益が非課税なので、将来の資産形成に役立ちます。それぞれの制度にメリット・デメリットがありますので、そこを見極めて上手に利用していただきたいと思います。


初心者取引ガイド

証券会社の口座開設から、投資信託の取引や積み立て投資を始めるところまで、画像などを使いながら、初心者の方でもわかるように解説しています。

NISAをはじめよう!

NISA(少額投資非課税制度)は、投資の利益にかかる税金が、約20%から『非課税』になる制度です。メリット・デメリットを知り、上手にNISAを使いましょう!!

NISAで投資信託を運用