【徹底解説】イノベーティブ・フューチャーの評価と評判

基礎データ（評価・評判など）

イノベーティブ・フューチャーは、積み立てに向かないファンドです。理由は次の3つです。

• テーマ型のファンド
• 販売手数料がかかり、信託報酬も高い
• 償還日が決まっている

（1）テーマ型のファンド

イノベーティブ・フューチャーは、経済成長の原動力となり得る5つのテーマに着目したファンドです。

【5つのイノベーション】

• ブロックチェーン
• ゲノム解析
• ロボティクス
• エネルギー貯蔵
• 人工知能

このようなテーマ型のファンドは、注目を集めている間は良いパフォーマンスとなりますが、ブームが過ぎてしまうと成績が振るわない傾向にあります。よって、長い時間を使って資産を育てていく積立投資には向かないのです。

こういった資料を見せられて、「現在、世の中から過小評価されているタイミングなんですよ。今が買い時です！」などと証券マンから言われたら、思わず信じてしまいそうですね。

しかし、冷静に考えてみてください！
イノベーティブ・フューチャーは、1兆円を超える純資産総額となっている巨大なファンドです。それだけ、良い評判や口コミが出回っているということになります。果たして、そんなタイミングが、過小評価されている買い時のタイミングなのでしょうか？

タイミングを見て投資しようと考えている方も、証券マンの営業に惑わされないようにしましょう。彼らは、お客さん（投資家）から手数料を払ってもらって、会社の利益に貢献することを第一優先に考えています。

（2）販売手数料がかかり、信託報酬も高い

イノベーティブ・フューチャーは、みずほ証券・みずほ銀行でしか投資できません。そのため購入時に3.3％もの手数料がかかってしまいます。^※

※みずほ証券では、一括で5,000万円以上購入した場合1.65％、1億円以上で0.55％となります。

また、信託報酬は「1.658％」と高く設定されています。これは低コストのインデックスファンド、eMAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）の信託報酬「0.05775％」の28倍以上のコストです。

この先、ファンドの成績がどうなるかは不確実なことですが、信託報酬は確実にマイナス要因となります。積立投資は、販売手数料や信託報酬のような、100％リターンを削ってしまうような要因を避けなければなりません。

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（3）償還日が決まっている

イノベーティブ・フューチャーは、2029年5月21日に運用を終えて換金されることが決まっているファンドです。つまり、長期保有でじっくり運用できないのです。

積立投資は、長い時間をかけてこつこつ資産を積み上げていく投資方法です。よって、償還日が設定されているイノベーティブ・フューチャーのような投資信託は利用しないようにしましょう。

イノベーティブ・フューチャーの組み入れ銘柄とチャート

イノベーティブ・フューチャーが組み入れている銘柄は、以下のとおりです。

組入比率1位のテスラは、電気自動車をつくっている世界的に有名な会社です。2016年末から、テスラはソフトウェアの更新によって完全自動運転に移行できるハードウェアをすべての車に搭載しています。

組入比率2位のスクエアは、小型のカードリーダーを提供する会社です。スマートフォンやタブレット端末を活用した、初期投資が少ない決済システムなので、爆発的に普及しています。

このようにイノベーティブ・フューチャーは、さまざまなイノベーションを生む会社に投資しています。

運用成績・チャートは以下のとおりです。

インデックスファンドを大きく上回るパフォーマンスとなっています。ここぞとばかりに、証券マンが営業をかけて売りまくっているのも納得ですね。

SBI証券や楽天証券で買えるの？

SBI証券や楽天証券は、すべての投資信託を販売手数料無料で購入できる、人気の証券会社です。「イノベーティブ・フューチャーに投資できればいいのに」と思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、SBI証券や楽天証券では投資できません。投資信託は取り扱いのある販売会社でしか買えないからです。購入時に手数料がかかってしまう、みずほ証券・みずほ銀行でしか買えません。