イデコ(個人型確定拠出年金)のデメリット

iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用すると税制面でとてもすぐれたメリットがあることはこちらの記事ですでにお伝えしました。
iDeCoのメリット
しかし、もちろんデメリットも存在します。このページでは次の3つのデメリットについて確認をしていきましょう。
- 原則60歳になるまでお金を受け取れない
- 受給金額が確定しない
- 手数料がかかる
①原則60歳になるまでお金を受け取れない
iDeCoは、原則60歳までお金を引き出せません。ですから、5年後・10年後に使うような短期のお金の運用には向きません。あくまでも「年金」を運用する手段と割り切って利用しましょう。
iDeCoの通算加入期間で、引き出し可能な年齢が変わる場合も!
| 通算加入期間 | 受給開始年齢 |
|---|---|
| 10年以上 | 60歳~70歳 |
| 8年以上 | 61歳~70歳 |
| 6年以上 | 62歳~70歳 |
| 4年以上 | 63歳~70歳 |
| 2年以上 | 64歳~70歳 |
| 1か月以上 | 65歳~70歳 |
iDeCoの通算加入期間の長さが10年以上あれば、60~70歳の間に年金受給ができます。しかし、加入期間が短くなると、年金受給の開始時期が繰り上がります。自分の加入期間を把握し、何歳から受給できるかは最初に知っておくべき情報と言えます。
②受給金額が確定しない
iDeCoは、将来いくらもえるのか、あらかじめ確定している訳ではありません。受け取れる金額は、ご自身の運用成績次第です。運用が不調だと元本(掛金総額)を下回ることもあります。
その場合、損失が免除されたり、軽減されることはありません。運用の結果がそのまま自分に跳ね返ります。
③手数料がかかる
iDeCoで運用を始めると、次の4つの手数料がかかります。
- 加入時にかかる「初回手数料」
- 運用中にかかる「口座管理手数料」
- 年金資産を受け取る時にかかる「給付時手数料」
- 掛金が返還※される時にかかる「還付時手数料」
※掛金を払いすぎた時に掛金の返還がおこなわれます。
「初回手数料」、「給付時手数料」、「還付時手数料」は、国民年金基金連合会や、信託銀行に支払う手数料なので、どこの金融機関でも同じ金額がかかります。
ただし、「口座管理手数料」のうち、「運営管理費用」は販売会社に支払われます。運営管理費用を0円に設定している金融機関を選べば、コストをさえてiDeCoを続けられます。
| 手数料 | 支払先 | ||
|---|---|---|---|
| 初回手数料 (2,829円) |
国民年金基金 連合会 |
||
| 口座管理 手数料 |
掛金を支払う場合 (171円/月) |
事務手数料 (105円/月) |
国民年金基金 連合会 |
| 事務委託先手数料 (66円/月) |
信託銀行 | ||
| 運営管理手数料 (販売会社による) |
販売会社 | ||
| 運用のみ (66円/月) |
事務委託先手数料 (66円/月) |
信託銀行 | |
| 運営管理手数料 (販売会社による) |
販売会社 | ||
| 給付時手数料 (440円) |
信託銀行 | ||
| 還付時手数料 (1,488円) |
国民年金基金 連合会 |
||
| 信託銀行 | |||
デメリットをなるべく避ける方法
デメリットをなるべく避ける方法は次の2つです。
- 定期的にポートフォリオを見直す
- 運営管理手数料が「0円」の金融機関を選ぶ
債券の割合を増やす
長期で積立投資をする場合、運用の終盤で株価が大きく下落すると、痛手が大きくなります。せっかく積み上げてきた年金を失うということは、その後の生活への影響も出てしまいます。
そんな未来を招かないためにも、リスクに対しての予防策を行っておきましょう。 たとえば、年金の引き出しができるようになる60歳に向けて、ポートフォリオ内で債券の割合を増やしていく…といった対策です。
債券ファンドをポートフォリオに組み入れることで、日々の価格変動幅をマイルドにできます。さらに、大きな暴落が起きたときに、資産を大きく減らすリスクを抑えられます。
実際の値動きを紹介します。当サイトでは、2016年2月から毎月、先進国株式ファンドと先進国債券ファンドに3,000円ずつ投資をしています。
■投資額(左軸) ■評価額(左軸) ■約定単価(右軸)

■投資額(左軸) ■評価額(左軸) ■約定単価(右軸)

株式ファンドに比べ、債券ファンドの値動きがマイルドであることがわかりますね。2020年3月のコロナショックでは、先進国株式ファンドが大きく下落し、投資額よりも評価額し下回る元本割れがおきました。しかし債券ファンドは、ほぼ横ばいの値動きとなっています。
こうした、暴落に備えて債券ファンドを60歳に向けて保有しておくと、リスクを抑えた運用ができます。
運営管理手数料が「0円」の金融機関を選ぶ
iDeCoの運用中にかかる運営管理手数料は「0円」に設定している金融機関を選びましょう。運営管理手数料は、掛金から毎月引かれる手数料です。運営管理手数料がかかる金融機関ではじめてしまうと、掛金が少なくなってしまいます。
先ほども触れましたが、iDeCoの運用をはじめると、4つの手数料がかかります。
- 加入時にかかる「初回手数料」
- 運用中にかかる「口座管理手数料」
- 年金資産を受け取る時にかかる「給付時手数料」
- 掛金が返還※される時にかかる「還付時手数料」
※掛金を払いすぎた時に掛金の返還がおこなわれます。
「初回手数料」、「給付時手数料」、「還付時手数料」は、国民年金基金連合会や、信託銀行に支払う手数料なので、どこの金融機関でも同じ金額がかかります。
ただし、「口座管理手数料」のうち、運営管理手数料は販売会社が自由に設定できるので、金融機関によってかかる手数料が異なります。
たとえば、SBI証券や楽天証券、松井証券などのネット証券では運営管理手数料が「0円」です。そのため口座管理手数料は、国民年金基金連合会と信託銀行に支払う分のみなので、業界最低水準の手数料となっています。
一方で、ゆうちょ銀行や、横浜銀行をはじめとした地方銀行では、運営管理手数料が設定されているため、毎月支払う金額が高くなります。
| 金融 機関 |
初回 手数料 |
口座管理手数料 | 給付時 手数料 |
還付時 手数料 |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 楽天 証券 |
2,829円 | 掛金を支払う場合 | 171円/月 | 440円 | 1,488円 |
| 運用 のみ※ |
66円/月 | ||||
| SBI 証券 |
2,829円 | 掛金を支払う場合 | 171円/月 | 440円 | 1,488円 |
| 運用 のみ※ |
66円/月 | ||||
| 松井 証券 |
2,829円 | 掛金を支払う場合 | 171円/月 | 440円 | 1,488円 |
| 運用 のみ※ |
66円/月 | ||||
| ゆうちょ 銀行 |
2,829円 | 掛金を支払う場合 | 430円/月 | 440円 | 1,488円 |
| 運用 のみ※ |
325円/月 | ||||
| 横浜 銀行 |
2,829円 | 掛金を支払う場合 | 462円/月 | 440円 | 1,488円 |
| 運用 のみ※ |
357円/月 | ||||
| 百五 銀行 |
2,829円 | 掛金を支払う場合 | 490円/月 | 440円 | 1,488円 |
| 運用 のみ※ |
385円/月 | ||||
※掛金を支払わず、これまで積み立ててきた資金を運用する場合を指します。
毎月5,000円拠出していた場合、ゆうちょ銀行や横浜銀行では、約5分の1が手数料として引かれることになります。何十年と運用を続けるこを考えるとかなりもったいないですよね。
iDeCoは、運営管理手数料が「0円」のネット証券を選ぶようにしましょう。
以上のように、確定拠出年金にはいくつかのデメリットがあります。しかし、確定拠出年金制度を上手に利用することで、デメリットをコントロールしつつ税制優遇のメリットを最大限活かすことはできます。










