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グローバル3倍3分法ファンドの評価は ココだけ見ればいい!

レバレッジのイメージ

2019年、グローバル3倍3分法ファンドという投資信託が、急速に人気を集めました。この投資信託は仕組みがむずかしいので、どう評価していいのかわからない方も多いかと思います。しかし、実はたった1か所チェックするだけで、ファンドの状況を見抜けます!

※略して「グロ3」などと呼ばれることもあります。

評価方法

グローバル3倍3分法ファンドを評価するときは、月間レポートの3ページ目「基準価額騰落の要因分析」に注目しましょう。言葉だけ見ると少しむずかしく感じるかもしれませんが、誰でもかんたんに判断できるので安心してください。

※月間レポートはSBI証券などから確認できます。

グローバル3倍3分法ファンドのイメージ

評価方法は、下の画像の赤色でマークしている数字を見るだけです。

マンスリーレポートのイメージ
<評価の早見表>
「債券」がプラス 「債券」がマイナス
「株式+不動産投信」がプラス 評価するタイミングではない 評価するタイミングではない
「株式+不動産投信」がマイナス GOOD BAD

※不動産投信=REIT

このように、「株式、REIT」で損失が出ているときに、しっかり「債券」で利益が出ているかを見れば良いのです。

グローバル3倍3分法ファンドは、「株式、REIT」と「債券」が逆の値動きになりやすいのを利用して、ファンド全体としての値動きを小さくすることが狙いだからです。

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運用の仕組み

グローバル3倍3分法ファンドは「株式、REIT」と同じくらいの儲けを狙いながら、「株式、REIT」よりも値動きを小さくすることを掲げている投資信託です。しかし、「そんな都合のいい話があるだろうか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこで、ここからはグローバル3倍3分法ファンドの仕組みを解説していきます。

名前に3分法とあるように、3種類の資産に投資しています。

  • 株式
  • REIT
  • 債券

「株式、REIT」は利益を生むためのメイン部分、「債券」は値動きを小さくためのサポート部分となっています。

配分 役割 目的
株式、REIT メイン部分 利益を生む
債券 サポート部分 値動きを小さくする

メイン部分

利益を生むためのメイン部分は、次のような配分です。

  • 日本株式(20%)
  • 海外株式(20%)
  • 新興国株式(20%)
  • J-REIT(20%)
  • 海外REIT(20%)

(合計100%)

このように「株式、REIT」に100%分投資しているので、「株式、REIT」と同じくらいのリターンを期待できます。

普通の投資信託ならこれで終わりです。しかし、グローバル3倍3分法ファンドはここからが一味違います。先ほど紹介した資産配分のうち、日本株式に限って先物取引で投資しているのです。

なぜなら、先物取引を使うと、少ないお金で大きな金額の取引ができるからです。(レバレッジ効果)

レバレッジ効果のイメージ
マネックス証券より引用

先ほどはわかりやすくするために日本株式20%と書きましたが、正しくは現金20%で、その中の一部を使って日本株式20%相当に投資しています。そして、余っている現金を使って、先物取引で債券に投資しています。

グローバル3倍3分法ファンドのイメージ
日興アセットマネジメント公式サイトより引用

サポート部分

値動きを小さくするためのサポート部分です。

  • 日本国債(40%相当)
  • アメリカ国債(40%相当)
  • ドイツ国債(40%相当)
  • イギリス国債(40%相当)
  • オーストラリア国債(40%相当)

(合計200%分)

先物取引は為替リスクを取り除けるという特徴もあるので、純粋に「株式、REIT」と「債券」の値動きの違いを狙えるという意味もあります。

年間騰落率のイメージ
日興アセットマネジメント公式サイトより引用

このような運用の仕組みで、グローバル3倍3分法ファンドは「株式、REIT」と同じくらいのリターンを得ながら、「株式、REIT」よりもリスクを低くすることを狙っています。

具体的な評価

それでは、実際の月間レポートからピックアップして、グローバル3倍3分法ファンドを具体的に評価していきます。

2019年12月

株式 REIT(不動産投信) 債券
277円 -97円 -263円

【株式+REIT】277円+(-97円)=180円

プラスになっているので、この月は評価するタイミングではありません

試しに「債券」まで見ると-263円で「株式+REIT」の利益を打ち消して、最終的にマイナスとなってしまっています。ただ、これを気にする必要はありません。逆の値動きを狙っているという意味では、正しい結果になっていると言えるからです。

2019年12月は、評価するタイミングではない

2020年2月

株式 REIT(不動産投信) 債券
-581円 -367円 282円

【株式+REIT】(-581円)+(-367円)=-948円

後にコロナショックと呼ばれることになる下落相場がはじまり、「株式+REIT」がマイナスになっています。この月は「債券」まで見て評価しましょう。債券は282円でプラスになっていて、「株式+REIT」の損失を軽減できているので問題ありません。

2020年2月は、GOOD評価

2020年3月

株式 REIT(不動産投信) 債券
-1,089円 -1,147円 111円

【株式+REIT】(-1,089円)+(-1,147円)=-2,236円

新型コロナウイルスと原油価格の急落によって、大きくマイナスになっています。この月も「債券」まで見ましょう。債券は111円でプラスになっていて、「株式+REIT」の損失を軽減できています。

2020年3月は、GOOD評価(?)

この評価は月単位なので、注意が必要です。詳しくは次の章「コロナショック時の値動き」で解説しています。

コロナショック時の値動き

2020年3月。新型コロナウイルスと原油価格の急落によって、人々が混乱し、株も債券も大きく値を下げました。

基準価額と純資産総額の推移
日興アセットマネジメント公式サイトより引用

特に市場が混乱していた「3月10日から3月19日まで」を見ると、グローバル3倍3分法ファンドの下落率は-27.42%でした。一方、eMAXIS Slimシリーズでグローバル3倍3分法ファンドのメイン部分を再現した場合、「3月10日から3月19日まで」の下落率は-19.34%です。

つまり、株価の暴落に加え、約8%分も債券部分でダブルパンチを受けてしまったのです。

このように、グローバル3倍3分法ファンドは、狙い通りに値動きを小さくできるときもあれば、値動きが大きくなってしまうときもあります。

リスクの大きさ

一般的なバランスファンドと比較

グローバル3倍3分法ファンドは、株式・REIT・債券に3分の1ずつ投資しているため、一般的なバランスファンドと同じようなものとして思われがちです。

しかし、グローバル3倍3分法ファンドは、一般的なバランスファンドと比べてリスクが大きくなります。運用の仕組みで紹介したように「株式、REIT」に100%分投資しているので、「株式、REIT」と同じくらいのリスクが前提と考えてください。

ブルベアファンドとの比較

また、グローバル3倍3分法ファンドは、レバレッジ効果を利用しているのでブルベアファンドの仲間だと考える人もいます。

しかし、グローバル3倍3分法ファンドと、ブルベアファンドは、レバレッジ効果を使う目的が真逆です。グローバル3倍3分法ファンドは、値動きを小さくすることが目的です。それに対して、ブルベアファンドは、値動きを大きくすることが目的です。

グローバル3倍3分法ファンドは、ブルベアファンドと比べてリスクが小さくなります。また、ブルベアファンドのように値動きを大きくしようとしているわけでもないので、長期保有しやすい運用方法です。まったくの別物だと考えましょう。

レバレッジのイメージ
日興アセットマネジメント公式サイトより引用

ブルベアファンドは、大きな利益を得ようと勝負するために、レバレッジ効果を使います。一方、グローバル3倍3分法ファンドは、値動きを小さくする仕組みのために、レバレッジ効果を使います。

信託期間

グローバル3倍3分法ファンドは、信託期間が2028年9月までの期限付きです。せっかく長期保有しやすい運用方法なのに償還されることが決まっていては、そもそも長期保有ができません。もし信託期間を無期限に変更してくれるようなことがあれば、うれしいですね。

2020年12月24日追記

信託期間が「無期限」に変更されました。つまり、正真正銘、長期保有に適した銘柄になるということです。これは大変すばらしいことです!

SBI証券などで買えます

グローバル3倍3分法ファンドは、SBI証券などで買えます。SBI証券ならTポイントを使って、お試し感覚でポイント投資できます。

SBI証券との限定タイアッププログラム

SBI証券のタイアッププログラム

一見、仕組みがむずかしそうに見えるグローバル3倍3分法ファンドですが、1か所だけに注目すれば、かんたんに評価できます。

この投資信託の狙いは、「株式、REIT」と「債券」が逆の値動きになりやすいのを利用してファンド全体の値動きを小さくすることです。よって、「株式、REIT」と「債券」が逆の値動きになっているかを確認すれば、現在の状況を見抜けます。

グローバル3倍3分法ファンドは、ユニークな発想と、明確な運用方針が特長です。ただし、レバレッジがかかっているため、緊急時には大きく値下がりしてしまう恐れがあります。

仕組みをしっかり理解して、納得してから投資しましょう。

この記事の執筆者

やさしい投資信託のはじめ方編集部

やさしい投資信託のはじめ方編集部

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