VIGの構成銘柄と配当利回り【VYM・VOOと比較・おすすめしない?】
VIG(バンガード・米国増配株式ETF)は、10年以上連続で一貫して増配する方針がとられている米国株(約250銘柄)を投資対象とする海外ETFです。
このページでは、「構成銘柄や分配金の利回り」、「代用できる投資信託はあるか」など徹底解説しています。
このページのもくじ
2024年2月28日、「SBI・V・米国増配株式(分配重視型)」が新規設定されました。
VIGとは【構成銘柄・おすすめしない?】
評価・おすすめ度 | ★★★★★(5/5) |
---|---|
連動対象 | S&P U.S. ディビデンド・グロワーズ・インデックス |
設定日 | 2006年4月21日 |
分類 | 海外ETF |
経費率 (信託報酬) |
0.06% |
直近配当利回り | 1.86% |
(2024年9月現在)
最新の株価チャートをご覧いただけます。
VIGとは、S&P U.S. ディビデンド・グロワーズ・インデックスへの連動を目指す海外ETFのことです。連続増配を続ける米国株にまとめて投資したい方におすすめです。
※2021年9月19日まではNASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックスを連動対象としていました。
S&P U.S. ディビデンド・グロワーズ・インデックスとは
10年以上連続で毎年一貫して増配する方針をとっている米国企業から構成される指数です。なお、上位25%の高利回り企業は除外されています。
このように、VIGはあくまでも「増配株」に投資する銘柄です。「高配当株」に投資する銘柄でないことには注意しましょう。この特徴に魅力を感じない人にはおすすめしない銘柄です。
VIGは「増配し続ける方針が株価を押し上げていく要因となること」に期待する方が投資すべきETFなのです。利回り上位25%が除外されているのも、過度な配当金を出していて将来性の乏しい企業を組み入れないためなのでしょう。
VIGの組入比率上位10銘柄は以下のとおりです。
順位 | 銘柄名 | 組入比率 |
---|---|---|
1 | アップル | 4.56% |
2 | ブロードコム | 3.88% |
3 | マイクロソフト | 3.85% |
4 | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 3.39% |
5 | エクソンモービル | 2.98% |
6 | ユナイテッドヘルス・グループ | 2.94% |
7 | ビザ | 2.22% |
8 | マスターカード | 2.12% |
9 | プロクター・アンド・ギャンブル | 2.11% |
10 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 2.11% |
(2024年9月現在)
分配金(配当金)の利回り・増配率
VIGの直近の分配金(配当金)は1株あたり0.8992ドルでした。利回りは1.86%です。
VIGの分配金は3か月ごとに支払われます。直近の配当実績は、以下のとおりです。
配当落ち日※ | 支払日 | 1株あたりの配当 |
---|---|---|
2024年 6月28日 |
2024年 7月1日 |
0.8992ドル |
2024年 3月22日 |
2024年 3月25日 |
0.7692ドル |
2023年 12月21日 |
2023年 12月27日 |
0.9156ドル |
2023年 9月28日 |
2023年 10月3日 |
0.7705ドル |
2023年 6月29日 |
2023年 7月5日 |
0.7731ドル |
2023年 3月24日 |
2023年 3月29日 |
0.7489ドル |
※配当をもらうためには、配当落ち日の前日までに購入する必要があります。
(参考ページ:【SBI証券】海外ETFの買い方・購入方法|やさしい株のはじめ方)
米国株投資アプリ「moomoo」を使うと、過去の配当実績を確認できます。
メールアドレスでも登録できます。
また、VIGの直近10年の増配率は、以下のとおりです。
年 | 年間の配当 | 増配率 |
---|---|---|
2023 | 3.2081ドル | 7.93% |
2022 | 2.9725ドル | 11.74% |
2021 | 2.6601ドル | 15.83% |
2020 | 2.2965ドル | 7.62% |
2019 | 2.1339ドル | 4.72% |
2018 | 2.0377ドル | 6.18% |
2017 | 1.9191ドル | 5.10% |
2016 | 1.8260ドル | 0.38% |
2015 | 1.8190ドル | 14.76% |
2014 | 1.5850ドル | 14.19% |
分配金を再投資したい方には、マネックス証券がおすすめです。マネックス証券では、登録した銘柄から分配金が支払われると、同じ銘柄を自動的に買付できるサービスを利用できるためです。
VYM・VOOとの比較【組み合わせる選択肢も】
VIGは世界最大級の運用会社であるバンガード社が運用しているETFです。他にバンガード社が運用している代表的なETFには、VYMやVOOなどがあります。以下の表は、これら3銘柄を比較したものです。
連続で増配を続けることに優位性があると思う方は「VIG」、高配当の利回りとなっていることに優位性があると思う方は「VYM」、主要な米国株に分散投資したい方は「VOO」がおすすめです。
以下の表はVIG・VYM・VOOの構成銘柄を上位10銘柄で比較したものです。
順位 | VIG | VYM | VOO |
---|---|---|---|
1 | アップル | ブロードコム | アップル |
2 | ブロードコム | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | マイクロソフト |
3 | マイクロソフト | エクソンモービル | エヌビディア |
4 | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | ジョンソン・エンド・ジョンソン | アマゾン・ドット・コム |
5 | エクソンモービル | プロクター・アンド・ギャンブル | メタ・プラットフォームズ |
6 | ユナイテッドヘルス・グループ | ホーム・デポ | アルファベット |
7 | ビザ | アッヴィ | アルファベット |
8 | マスターカード | ウォルマート | バークシャー・ハサウェイ |
9 | プロクター・アンド・ギャンブル | メルク | ブロードコム |
10 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | バンク・オブ・アメリカ | テスラ |
(2024年9月現在)
それぞれの特徴を抑え、VIG・VYM・VOO、各銘柄を組み合わせて投資するのも良いでしょう。もしどの銘柄がいいか決められない場合は、相談して決める手もあります!
松井証券には、日本株、米国株について専門的なことを相談できる「株の取引相談窓口」があります。専門の相談員が専門的かつ客観的に「銘柄の探し方」や「売買の材料探し」、「取引タイミング」などを、アドバイスしてくれます。松井証券の口座を持っていれば、無料で使えますのでぜひご活用ください!
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代用できる投資信託はあるの?
VIGの場合
VIG(バンガード・米国増配株式ETF)は、以下のファンドで代用できます。
銘柄名 | 信託報酬 | 純資産総額 |
---|---|---|
SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド | 0.1238% | 84億円 |
(2024年9月現在)
VYMの場合
VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)の場合、以下の2銘柄が代用できる投資信託です。
銘柄名 | 信託報酬 | 純資産総額 |
---|---|---|
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド | 0.1238% | 287億円 |
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド | 0.192% | 197億円 |
(2024年9月現在)
VOOの場合
また、VOO(バンガード・S&P500ETF)の場合、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドが代用できる投資信託となります。
銘柄名 | 信託報酬 | 純資産総額 |
---|---|---|
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 0.0938% | 1兆7,237億円 |
(2024年9月現在)
このように、VIG・VYM・VOOには投資信託を介して投資できます。
新NISAつみたて投資枠で投資できる?
新NISAのつみたて投資枠を使ってVIGに投資することはできません。つみたて投資枠で投資できるのは、一定の要件を満たした国内投資信託(及び一部の国内ETF)に限られるため、海外ETFであるVIGには投資できないのです。
2023年6月8日、SBI・Vシリーズの拡充によって、VIGを投資対象とする投資信託「SBI・V・米国増配株式」が新規設定されましたが、この投資信託がすぐにつみたて投資枠で投資できるようになることはありません。
VIGの連動対象である「S&P U.S. ディビデンド・グロワーズ・インデックス」は、つみたて投資枠の指定インデックスに含まれていません。よって、アクティブファンドと同じ要件を満たさなければならず、この場合、少なくとも設定から5年以上の運用実績が必要となるのです。
VIGは、10年以上連続で一貫して増配する方針がとられている米国株に投資できる海外ETFです。連続増配を続ける米国株にまとめて投資したい方におすすめです。
この記事の執筆者
やさしい投資信託のはじめ方編集部
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