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【要注意ファンド】未来の世界(ESG)の組み入れ銘柄と評価

グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)「愛称:未来の世界(ESG)」

「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」”愛称:未来の世界(ESG)”という投資信託が3,830億円と多大な資金を集めて設定されました。当初設定額は、ノムラ日本株戦略ファンドに次ぐ歴代2位の数字です。

ただし、多くのお金が集まっているという評判だけで、投資を判断することはやってはいけないことです。このページでは、多くの投資家から注目を集めている未来の世界(ESG)を組み入れ銘柄から評価まで徹底解説します!

未来の世界(ESG)の組み入れ銘柄

未来の世界(ESG)は、持続的な利益成長が期待できる企業の株式を割安なときに買うという考えに基づき運用します。加えて、ESG(環境・社会・ガバナンス)についても考慮して銘柄を選びます。以下の表は、組み入れ上位10銘柄です。

<未来の世界(ESG)の組み入れ上位10銘柄>
順位 銘柄名 国・地域 組入比率
1 HDFC銀行 インド 9.2%
2 ウーバー・テクノロジーズ アメリカ 9.1%
3 サービスナウ アメリカ 7.7%
4 ウォルト・ディズニー アメリカ 6.6%
5 アマゾン・ドット・コム アメリカ 5.7%
6 アドビ アメリカ 5.4%
7 ノボ・ノルディスク デンマーク 5.4%
8 クーパン アメリカ 4.9%
9 セールスフォース アメリカ 4.2%
10 ビザ アメリカ 4.1%

(2022年9月30日時点)

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を取ったものです。環境汚染への対応や、女性活躍の推進など、企業が果たすべき社会的な責任を示しています。そして、このESGへの取り組みを重要視する投資のことを「ESG投資」といいます。

近年、機関投資家がESG投資を積極的に取り入れはじめたことにより、ますます「ESG」は重要な意味を持つこととなってきました。

ESG
アセットマネジメントOne公式サイトより引用

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概要(評価・販売会社・手数料など)

<未来の世界(ESG)の概要>
評価・おすすめ度 ★★★☆☆ (3/5)
販売会社 PayPay証券、みずほ証券、みずほ銀行など
ファンド設定日 2020年7月20日
分類 外国株式型アクティブ
販売手数料
(購入時手数料)
最大3.3%
PayPay証券なら無料)
信託報酬
(運用管理費用)
1.848%
信託財産留保額 0.3%

未来の世界(ESG)は、あまりおすすめできません。理由は次の3つです。

  • 設定から間もない
  • 手数料の負担が大きすぎる
  • 販売会社が限られている

(1)設定から間もない

未来の世界(ESG)は、2020年7月20日から運用開始されたばかりで、設定から日が浅いファンドです。アクティブファンドに投資する場合、できれば5年くらいは様子を見てから判断するのが理想的といえます。

ちなみに、資産形成に適したファンドかどうかふるい分ける意味を持つ、つみたてNISA対象商品の要件にも「設定から5年以上経過しているか」という基準があります。

(2)手数料の負担が大きすぎる

未来の世界(ESG)はアクティブファンドなので、信託報酬が「1.848%」と高く設定されています。低コストのインデックスファンド、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬「0.05775%」と比べれば、約32倍のコストです。これに見合うくらいの成績を期待できるかどうか、慎重に考えたほうがいいでしょう。

また、販売手数料が最大3.3%もかかってしまうのが大きなデメリットです。
「信託報酬」は運用してもらうためのコストだと割り切れるとしても、「販売手数料」は金融機関が投資家からお金を搾取するための仕組みにすぎません。良心的な金融機関、ファンドであれば、販売手数料は当たり前のように無料となっています!

さらに言えば、売却時に信託財産留保額として0.3%が差し引かれてしまうこともネックとなります。
「今後の見通しがあまり良さそうではないな」と思ってファンドの乗り換えを考えるときに、信託財産留保額によって運用効率を落としてしまうことも考慮しなければならないため、売り時が難しくなります。

(3)販売会社が限られている

未来の世界(ESG)は、取り扱いのある販売会社が以下の金融機関に限られています。

  • みずほ証券
  • みずほ銀行
  • みずほ信託銀行
  • あかつき証券
  • 三豊証券
  • 三十三銀行
  • 筑波銀行
  • 東和銀行
  • 富山第一銀行
  • 第一生命保険
  • 遠賀信用金庫
  • PayPay証券

人気のあるネット証券、たとえばSBI証券楽天証券では購入できません。SBI証券や楽天証券などは、すべての投資信託を販売手数料無料で購入できる証券会社です。

対して、みずほ証券やみずほ銀行などでは、販売手数料が取られてしまいます。販売手数料がかかり、マイナスの状態から運用がスタートすることになるので、その分ハンデとなるのです。

2021年9月21日(火)から、PayPay証券で未来の世界(ESG)を購入できるようになりました。PayPay証券では販売手数料無料で投資できます。

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未来の世界シリーズの評判

アセットマネジメントOneには未来の世界シリーズという、大規模な投資信託のシリーズがあります。シリーズの純資産総額合計はなんと2兆円超えです。未来の世界(ESG)は、このシリーズの1つに数えられます。

各銘柄の純資産総額は次のようになっています。

<未来の世界シリーズの純資産総額>
銘柄名 純資産総額
未来の世界(為替ヘッジなし) 4,629億円
未来の世界(限定為替ヘッジ) 469億円
未来の世界(年2回決算型)(為替ヘッジなし) 1,230億円
未来の世界(年2回決算型)(限定為替ヘッジ) 74億円
未来の世界(予想分配金提示型)(為替ヘッジなし) 325億円
未来の世界(予想分配金提示型)(限定為替ヘッジ) 8億円
未来の世界(先進国)(為替ヘッジなし) 694億円
未来の世界(先進国)(為替ヘッジあり) 50億円
未来の世界(新興国) 731億円
未来の世界(ESG) 7,838億円
未来の世界シリーズ合計 1兆6,048億円

(2022年10月現在)

このシリーズは、グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし) (愛称:未来の世界)が良好な運用成績を収めている、という良い評判を利用して、多くの資金を集めてきました。

未来の世界シリーズ
アセットマネジメントOne公式サイトより引用

SBI証券などで購入できる「未来の世界」で良いのでは?

未来の世界(ESG)」を購入するなら、本家の「未来の世界」を購入しても良いのではないか、という考え方もあります。

先にご紹介したように、未来の世界シリーズのファンドが多くの資金を集めているのは、本家の「未来の世界」があるからです。もし「未来の世界」というネームバリューに魅力を感じているのであれば、本家のほうを選ぶのも1つの手です。

本家の「未来の世界」は設定から5年が経過していて運用実績があるので納得して投資できます。さらに、SBI証券楽天証券などでも取り扱いがあるので、販売手数料無料で購入できます。

組み入れ銘柄が似ている

「未来の世界(ESG)」と「未来の世界」は、実は、組み入れ銘柄が似ています。上位3つは同じ銘柄が組み入れられています。そもそも「未来の世界」に組み入れられている銘柄は、ESGの面でも評価できる企業が多かったのかもしれないと予想できますね。

<組み入れ銘柄の比較>
順位 未来の世界(ESG) 未来の世界
1 HDFC銀行 ウーバー・テクノロジーズ
2 ウーバー・テクノロジーズ HDFC銀行
3 サービスナウ サービスナウ
4 ウォルト・ディズニー DSV
5 アマゾン・ドット・コム アマゾン・ドット・コム
6 アドビ クーパン
7 ノボ・ノルディスク メルカドリブレ
8 クーパン ウォルト・ディズニー
9 セールスフォース メタ・プラットフォームズ
10 ビザ ICICI銀行

(2022年9月30日時点)

このような理由で、「未来の世界」のほうでも良いのでは、と考えられます。もし「未来の世界(ESG)」を購入するなら販売手数料無料で投資できるPayPay証券をおすすめします。

未来の世界(ESG)は、あまりおすすめできません。
理由は、次の3つです。

  • 設定から間もないので、運用実績が不足している
  • 信託報酬が低コストファンドの16倍超えで、負担が大きすぎる
  • 販売会社が限られていて、購入時3.3%の手数料がかかる

組み入れ銘柄が似ている「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし) (愛称:未来の世界)」のほうも検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者

やさしい投資信託のはじめ方編集部

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