SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの評価【雪だるまとの違い】
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、全世界の大型株・中型株から小型株まで網羅する指数「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」に連動するように運用される投資信託です。
このページでは、「SBI・V・全世界株式の評価」や、類似ファンドと比較して「『雪だるま』との違い」、「『楽天VT』との違い」など解説しています。
このページのもくじ
【SBI-VT】SBI・V・全世界株式の評価
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SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、「VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)」を投資対象とするインデックスファンドです。投資家の間では、「SBI-VT」とも呼ばれています。低コストで全世界の株式に分散投資できるおすすめの投資信託です。
VTは、世界最大級の運用会社であるバンガード社によって運用される米国ETFです。「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」において15年連続でトップ10にランクインしているように、長きにわたり投資家から圧倒的な支持を集めています。
ただし、米国ETFである「VT」への投資は、ある程度まとまった資金が必要となったり、分配金を再投資する手間が必要となったりします。また、新NISAのつみたて投資枠で投資できないことも難点です。
しかし、SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、100円から購入可能であり、分配金の再投資もファンド内で行われるため、投資しやすくなっています。さらに、この投資信託はつみたて投資枠対象銘柄であるため、非課税制度のメリットを受けられる点も見逃せません。
比較項目 | SBI・V・ 全世界株式 |
VT |
---|---|---|
分類 | 国内投資信託 | 海外ETF |
必要資金 | 100円 | 約17,000円 |
分配金 | なし (ファンド内で 再投資) |
あり |
つみたて投資枠 での投資 |
○ 可能 | × 不可 |
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、信託報酬が0.1338%程度※と低く設定されており、純資産も増加傾向にあるため、インデックス投資の王道である全世界への分散投資を実践したい方におすすめの投資信託です。
※VTの経費率を含む実質的な負担
「雪だるま」との違い
「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」と同じ指数を連動対象とする投資信託に「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」があります。この銘柄には、「雪だるま(全世界株式)」という愛称があります。
これら2銘柄の主な違いは、信託報酬と投資対象です。
比較項目 | SBI・V・ 全世界株式 |
雪だるま (全世界株式) |
---|---|---|
信託報酬 | 0.1338% | 0.1022% |
投資対象 | VT | VTI SPDW SPEM |
SBI・V・全世界株式は、シンプルにVTへの投資をしていく銘柄です。
対して、雪だるま(全世界株式)は、複数のETFを組み入れることにより、信託報酬をより低い水準に抑えられている銘柄です。
ただし、雪だるま(全世界株式)には注意点があります。それは、「ファンドが成果の目標としている連動対象」と「投資対象としているETFの連動対象」が同一でないことです。
インデックスファンドの目的は、指数へ連動させることですから、このような運用方法は少し不自然です。信託報酬を下げることに重きを置いており、「目標に対して誠実にアプローチしていない」とも言えます。
シンプルにVTへ投資していくことに魅力を感じる方には「SBI・V・全世界株式」、細かい投資対象にこだわらず低コストであることを重要視する方には「雪だるま(全世界株式)」がおすすめです。
「楽天VT」との違い
「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」と同じように主な投資対象をVTとしている投資信託に「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」があります。この銘柄は、投資家の間で「楽天VT」との呼び名で親しまれています。
これら2銘柄の主な違いは、以下のとおりです。
比較項目 | SBI・V・ 全世界株式 |
楽天VT |
---|---|---|
信託報酬 | 0.1338% | 0.192% |
投資対象 | VT | VT VTI VXUS |
先物 | 投資しない | 投資する |
楽天VTは、VT以外にも「VTI※1、VXUS※2」といった米国ETFや、先物にも投資をします。
※1)バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
※2)バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF
<楽天VTの投資状況>
VTIやVXUSに投資する理由
楽天VTがVTIやVXUSにも投資しているのは、実質的な信託報酬の引き下げが期待できるためです。VTの経費率0.07%に対して、VTIは0.03%、VXUSは0.08%となっています。つまり、VTIの組入比率が大きくなるほど、運用コストが下がるのです。
しかし、投資家の方々からは必ずしも歓迎されているわけではなく「改悪だ」との口コミもあります。理由は「雪だるま(全世界株式)」と同じで、「ファンドが成果の目標としている連動対象」と「投資対象としているETFの連動対象」にズレが生じてしまうためです。
先物に投資する理由
楽天VTが先物※に投資しているのは、指数への連動性を高めるためです。
※先物とは、将来の売買を約束して取引する金融派生商品のことです。証拠金を差し入れることで元手よりも大きな取引ができる特徴があります。
楽天VTIは、多額の解約注文があった場合などに備えて、資金の流動性を保てるように「短期金融資産」を持っています。しかし、短期金融資産を持っていると、そのぶんETFの組入比率が下がってしまい、指数への連動性に悪影響が出ます。
そこで、先物取引※を利用することにより、短期金融資産を用意しておきながら、実質的な株式の組入比率は100%に近づけられ、指数への連動性を高めているのです。
※S&P500株価指数先物、MSCIエマージング・マーケット・インデックス先物へ投資しています。
このように、楽天VTは、良くも悪くもさまざまな工夫をして運用されています。
対して、SBI・V・全世界株式は、シンプルな仕組みで楽天VTよりも低コストで運用されます。
SBI証券での買い方
最後にSBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの買い方を解説します。
この銘柄は、以下の証券会社で取り扱われています。
まずは、口座開設をしましょう。SBI証券を例に手順を紹介します。なお、当サイト『やさしい投資信託のはじめ方』では限定タイアッププログラムを実施していますので、ぜひご利用ください。
約5分で申込み完了します。
このページでは、スマートフォン表示での注文方法を解説しています。パソコンをお使いの方は、以下のページをご覧ください。
①まず、SBI証券でログインして『≡』をタップします。
②画面を下にスクロールして『投資信託』→『投資信託トップ』の順でタップします。
③検索ボックスに「sbiv全世界株式」と入力して、検索ボタンをタップします。「v」を入れずに検索した場合は別のファンドが表示されるため、間違えて選ばないようご注意ください。
④検索結果に表示された『SBI – SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド』をタップします。
⑤『買付』をタップします。
⑥買付方法を選択します。今回は『金額指定買付』で進めていきます。
⑦「目論見書補完書面」と「目論見書」を確認して、『同意して次へ』をタップします。
⑧「注文金額」、「取引パスワード」などを入力して『確認』をタップします。
SBI証券では、VポイントまたはPontaポイントを使って投資信託を買えます。今回はVポイント設定で「全部利用する」を選択してみました。ポイント投資したい方は、前もって、ポイントの会員番号をSBI証券に登録しておきましょう。
⑨最後に、注文確認画面が表示されるので、問題なければ『発注』をタップします。
これで注文完了です!
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SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは、低コストで全世界の株式に分散投資できるおすすめの投資信託です。類似ファンドの雪だるま(全世界株式)は「ファンドが成果の目標としている連動対象」と「投資対象としているETFの連動対象」が同一でない点にご注意ください。
この記事の執筆者
やさしい投資信託のはじめ方編集部
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