つみたてNISAで運用できるアクティブファンドを比較
最終更新日:2020年9月17日
つみたてNISAの対象商品は、2024年12月現在で288本です。その大部分は、日経平均株価などの株価指数と連動するように作られたインデックスファンドですが、独自の投資方針で運用されるアクティブファンドも17本あります。(参考:つみたてNISAで投資できる商品一覧)
では、つみたてNISAで運用できるアクティブファンドにはどんなものがあり、運用状況はどうなっているのでしょうか?
ここでは、つみたてNISAで運用できるアクティブファンドの成績を比較し、魅力的なファンドを探していきます。
つみたてNISAで運用できるアクティブファンドの比較
ここでは、アクティブファンドを3つのカテゴリに分けて比較しています。
- バランス型
- 外国株式型
- 国内株式型
バランス型
バランス型ファンドの中でもリターンが大きいのは、1年で見ると世界経済インデックスファンド、3年で見るとセゾン・グローバルバランスファンドです。バランス型のリターンの違いは、「株式と債券の比率」、「国内と海外の比率」といった資産配分が大きく影響します。
ファンド名 | リターン(年率) | 最新 価格 |
|
---|---|---|---|
1年 | 3年 | ||
セゾン・グローバルバランスファンド | 7.35% | 5.20% | - |
のむラップ・ファンド(積極型) | 8.12% | 4.40% | 詳細 |
世界経済インデックスファンド | 9.85% | 3.64% | 詳細 |
ハッピーエイジング20 | 6.36% | 0.55% | 詳細 |
ハッピーエイジング30 | 5.62% | 0.50% | 詳細 |
ハッピーエイジング40 | 3.29% | 0.56% | 詳細 |
(2020年9月現在)
外国株式型
フィデリティ・欧州株・ファンドとフィデリティ・米国優良株・ファンドの成績が好調です。どちらのファンドもMSCIコクサイを1年・3年ともに上回っています。ただし過去の成績は、未来のリターンを保証するものではない点には注意しましょう。
ファンド名 | リターン(年率) | 最新 価格 |
|
---|---|---|---|
1年 | 3年 | ||
EXE-i グローバル中小型株式ファンド | 6.59% | 2.47% | 詳細 |
セゾン資産形成の達人ファンド | 9.38% | 7.70% | - |
フィデリティ・欧州株・ファンド | 19.87% | 11.83% | 詳細 |
フィデリティ・米国優良株・ファンド | 21.73% | 11.70% | 詳細 |
参考:MSCIコクサイ | 16.62% | 9.04% | - |
(2020年9月現在)
国内株式型
国内株式型のアクティブファンドは、リターンのばらつきが大きいです。この差は、運用方針の違いによって生まれます。
ニッセイ日本株ファンドや大和住銀DC国内株式ファンド、結い2101は割安株に投資するバリュー投資を重視しています。一方、年金積立Jグロースやコモンズ30ファンドは成長株に投資するグロース投資を重視するタイプです。どちらの運用方法が正しいというものではありませんが、運用方針の違いがリターン影響を与えるということは知っておきましょう。
ちなみに、ひふみ投信・ひふみプラスは、相場環境に合わせて割安株・成長株の投資割合を変える投資をしています。
ファンド名 | リターン(年率) | 最新 価格 |
|
---|---|---|---|
1年 | 3年 | ||
コモンズ30ファンド | 17.95% | 4.44% | 詳細 |
大和住銀DC国内株式ファンド | 6.83% | 1.79% | 詳細 |
年金積立 Jグロース | 31.77% | 11.10% | 詳細 |
ニッセイ日本株ファンド | 5.92% | -1.25% | 詳細 |
ひふみ投信 | 22.19% | 21.19% | 詳細 |
ひふみプラス | 22.40% | 21.79% | 詳細 |
結い 2101 | 10.38% | 3.31% | - |
参考:日経225 | 14.01% | 7.64% | - |
(2020年9月現在)
アクティブファンド投資の魅力とは?
アクティブファンドの魅力は、独自の方針で運用されるところです。
たとえば、良い企業だけれども株価が割安な銘柄や、将来大きな成長が期待できる銘柄に投資し、インデックスファンドを上回るリターンを目指すというファンドもあれば、環境に配慮した事業を手がける企業や、その企業にしかない技術を活かした企業に投資することで、企業を応援しつつ安定的なリターンを得ることを目指すというファンドもあります。それぞれ独自の方針を持って運用されるところが、アクティブファンドの魅力です。
アクティブファンドをどう選ぶか?
では、いろんなタイプのあるアクティブファンドをどう選べばよいのでしょうか?
たとえば、アメリカ企業の成長に投資したいなら、フィデリティ・米国優良株・ファンド、新興国の成長にも投資したいならEXE-i グローバル中小型株式ファンドという特定の地域を対象に投資するファンドが良いでしょう。
アクティブファンドに興味があるが、高いリスクは取りすぎずにリスク分散もしたいなら、セゾン・グローバルバランスファンドのように、投資地域や資産を分散させるバランスファンドや、相場の動きに対応して成長株・割安株・現金の比率を変化させるひふみ投信のようなファンドを選んでみてはどうでしょうか。
つみたてNISAで運用できる代表的なアクティブファンド
企業の成長に着目して投資するアクティブファンドです。世界で成長し続けられる質の高いグローバル企業をリサーチし、そこから厳選した30社に投資しています。この30社のうち、19社は海外売上比率が50%を超えています。
国内株の中でも成長性がある企業かつ、割安な銘柄への投資を重視し、長期的な成長を目指すファンドです。このファンドはTOPIXを上回る運用を目標としています。
国内企業をメインに外国株にも投資するファンドです。市場の変化に合わせて、割安株・成長株の投資比率を変えるだけでなく、市場のリスクが高まっているときには、ファンドの現金比率を高めるなどして、資産の成長と守りを両立させることを目指しています。
国内外の企業の中で、長期的に成長する企業への投資に力を入れています。地域別の投資比率は、北米が約4割、欧州が約3割、日本が約2割です。世界で成長する企業に投資できるファンドの1つです。今まで各種ファンド大賞を受賞しており、その実力は折り紙付きです。
注意したいポイント
アクティブファンドを持つときには、ファンドの変化に注意しましょう。たとえば、ファンドマネージャーの交代です。ファンドマネージャーは、投資信託の運用を指示する司令塔のような役割をします。このファンドマネージャーが変わることで、運用状況に変化が出ることがあります。
また、ファンドマネージャーが変わらなくても、運用状況が変わることもあります。ひふみ投信は今まで日本の中小型株を中心に投資をしてきましたが、最近は外国株の投資にも積極的です。
以上のような変化が起こったときに、運用状況がどのように変化するかチェックしましょう。投資信託は月報や運用報告書などで運用状況を確認できます。
つみたてNISAが使えるネット証券
こちらはアクティブファンドを多く取り扱うネット証券です。対象のアクティブファンドのうち、およそ7割を揃えています。
つみたてNISAは20年間にわたって運用益が非課税になるお得な制度です。つみたてNISAで、非課税のメリットを活かした運用がしたいという人は、インデックスファンドを上回るリターンを目指すアクティブファンドを資産の一部に組み込みこんでみてはいかがでしょうか。